cross talk 01

クロストーク

売れている。だから、難しい。
CLAYGEスキンケアシリーズが、生まれ変わるまで。

Profile

メーカー事業部

プロダクト開発 開発責任者

Y.S

2014年入社

中途採用

前職はドラッグストアの店頭に立つ正社員。営業職として多田へ入社し、その後、企画へ。CLAYGEをはじめ複数ブランドの商品企画を、長くひとりで担ってきた。

メーカー事業部

プロダクト開発

E.N

2024年入社

中途採用

前職は化粧品メーカーで、企画開発と営業を経験。「もう一度、商品づくりに関わりたい」と多田へ。入社直後から、CLAYGEスキンケアのリニューアルを担当。

CLAYGEのスキンケアシリーズは、単品としては強く売れていました。ただ、ブランドとしては、まだ確立されていませんでした。
そこで選んだのは、一品ずつ手を入れるのではなく、ブランドごと整え直すという方法です。担当したのは、入社したばかりの中途社員と、それまでひとりでブランドを背負ってきた責任者でした。何を変えて、何を変えなかったのか。強い単品の集まりが、ひとつのブランドになるまでを聞きました。

売る側から、つくる側へ。

お二人とも中途入社と伺いました。
多田に入るまでは、何をされていたのですか。

Y.S

僕はもともと、営業として多田に入社しました。前職はドラッグストアの正社員で、店頭に立って売り場をつくる仕事です。ただ、店頭はお客様が来てくださるのを待つ仕事でもあります。もっと自分から動きたいと考えて、転職先を探しはじめました。その先で自分が化粧品をつくる側に回るとは、当時は思っていませんでしたね。

E.N

私は逆です。前職も化粧品メーカーで、企画開発と営業の両方を経験し、最後は営業でした。もう一度、商品をつくる側に戻りたいと考えて、2024年に入社しています。ちょうど2年になりました。多田を選んだ理由は、自社でスキンケアブランドを持っていることと、ディーラーとメーカーの両方の顔があることです。サロンの現場の情報を持っているメーカーは、実はあまりありません。現場を知っているからこその読みを生かした商品づくりができると考えました。

Y.S

僕が入った12年前、CLAYGEはまだ存在しないブランドでした。 9年前にブランドが誕生し、シャンプーをきっかけにドラッグストアへ販路が広がり、いまの流通の形になっています。会社にとって、道を切り開いてくれたブランドです。

E.N

私が入社した時点で、すでに7〜8年続いていました。ドラッグストアでの配荷も売上も大きく、多くのお客様に支持されているブランドです。入社してすぐ、自分が関わることになるとは驚きでした。

売れていても、「古い」と見られてしまう。

今回のリブランディングは、どんな課題から始まったのですか。

Y.S

一般流通の世界では、どれだけ売れている商品でも、バイヤーさんは常に新しい商品を採用しようとされます。ですから時間が経つと、どうしても「古い商品」として見られてしまいます。CLAYGEのスキンケアラインも、発売から5年が経っていました。売上はありますが、「昔からある商品だよね」という印象と戦わなければならない時期に来ていました。

E.N

一般流通は、売り場の鮮度がとても重視される世界です。売上のボリュームがあっても、他社さんの新商品が出てくるなかで、少しずつ削られていきます。売り場の鮮度を上げること。それが、このプロジェクトのいちばん大きな目的でした。

Y.S

それまでのCLAYGEブランドは、前任者がつくったブランドを引き継ぐ形で、ヘアケアも スキンケアも僕が企画を担当していました。その時々で「これが最強だ」と思うものをつくる。その積み重ねで、たくさんの商品は生まれました。ただ、横軸で見たときにブランドとして整っているかというと、ちぐはぐでした。たとえるなら、「シンプル」が売りのアパレルショップなのに、青が流行っていると聞けば青を置き、赤が流行れば赤も置く。売れるなら何でもやってしまい、気づけば「結局、何のお店なの?」という品揃えになっていたということです。

E.N

単品は強いのに、ブランドとしては認知されていない。外から入ってきた私の目にも、課題はそこにあるように見えていました。

Y.S

ブランディングを体系的に学んできたわけでもなかったので、そこから見直したいという気持ちはずっとありましたが、ひとりでは進みませんでした。そこにNさんが入ってきてくれて、前職でスキンケアをやっていたと聞き、入社してすぐのタイミングで「スキンケアのリニューアル、任せられませんか」と相談したんです。既存の10商品を一度すべて廃番にして、9つの新商品につくり直す。会社としても前例のない規模でした。プレッシャーも、かなりあったと思います。

「CLAYGEとは何か」
が、社内になかった。

リニューアルは、どこから手をつけたのでしょうか。

E.N

課題の洗い出しからです。進めるうちに、いちばん大きな問題が見えてきました。「CLAYGEとは何か」という共通認識が、会社の中になかったことです。

Y.S

そこは、僕もずっと引っかかっていたところでした。見直したくて少し手をつけてはいましたが、まだ言葉にはできていませんでした。ブランドの出発点はあるのに、その時々の流行の成分が足されていくうちに、一つひとつの商品が一人歩きしてしまっていたんです。

E.N

ただ、大きな傘は最初からきちんとありました。CLAYGEはヘアケアから始まったブランドで、クレイの力で頭皮やお肌をときほぐして、癒す。仕事で疲れた方に、癒しとスパを届ける。そういうコンセプトです。ですから、すべてをもう一度その傘の下に戻して整理しました。シンプルに言えば、CLAYGEは「クレイで、お肌をほぐす」。そこに立ち返るところから始めています。

具体的には、どう整理していったのですか。

E.N

まず、ラインナップがお客様にきちんと伝わっているかを見直しました。流行の成分を入れる、流行の使用感にする。それ自体は悪いことではありません。ただ、それが本当にお客様の肌悩みに応えられているのかを考えました。ターゲットである20代後半から30代前半の方の肌悩みは、大きく「乾燥」「毛穴」「くすみ」の3つです。それなら、この3つでラインを分けようと決めました。売り場で「私が欲しいのはこれだ」と、ひと目で分かるようにするためです。

Y.S

以前は「ライン」という考え方自体がありませんでした。単品ごとに成分を入れて、それぞれ単体で推していく。そのやり方を、根本から変えたということです。

E.N

結果として、乾燥に応えるピンクの〈モイスチャライジングライン〉、毛穴に応える黒の〈ポアスムージングライン〉、くすみに応えてソフトピーリング成分を配合した白の〈スキンリファイニングライン〉。この3ライン・9商品が、いまのかたちです。

いちばん変えたのは、見た目だった。

リニューアルの前後で、いちばん大きく変えたのはどこですか。

E.N

ターゲットは、リニューアルの前から大きく変えていません。いちばん変えたのは、見た目です。悪い意味ではないのですが、CLAYGEの歴代の企画担当は男性が続いていました。いま改めて見ると、男性的な要素が多かったと思います。使ってくださるのは女性ですから、見た目からも癒されるものにしたい。そこで、丸みのあるフォルムに変えていきました。疲れて帰ってきた夜に、思わず手に取りたくなるような形です。使用感も同じで、クレンジングバームはとろけるように、洗顔はもちもちの泡にしました。香りも強く主張するのではなく、ほのかに香るように意識しています。

「とろける」「もちもち」。その使用感には、なぜこだわったのですか。

E.N

ブランドの傘が「癒し」と「スパ」だからです。ヘアケアには、ヘッドスパという分かりやすい体験があります。それをスキンケアに置き換えると、フェイシャルエステになります。ご自宅で、エステのような時間を過ごしていただく。それを叶える使用感は何かと考えたときに、とろけて、そのままパックをしているような感覚だと考えました。

Y.S

結果として、中身も、見た目も、香りも、すべてが同じことを言っている状態になりました。ブランドとして整えるうえで、ここがいちばん大きな変化だったと思います。

変えることより、変えないことのほうが難しかった。

進めていくなかで、意見がぶつかった場面はありましたか。

Y.S

パッケージそのものには、開発の初期から「いいものになる」という確信がありました。そこは何の心配もしていません。唯一、何度も話し合ったのは、その変化をお客様がどう受け取るかです。元の商品も、かなり売れていましたから。象徴的だったのが、クレンジングジェルでした。長年、白いボトルのポンプタイプで売れてきた商品です。Nさんは、使用後の実感や中身の質感から考えて、「ピンク色にして、しっとり寄りで出したほうがいい」と提案してくれていました。ブランドのコンセプトから考えれば、筋は通っています。

E.N

私は、変えたかったんです。入社して間もない立場でしたが、どちらかといえば“変えよう”とする側でした。

Y.S

ただ、メーカー目線では「少し変えた」つもりでも、お客様から見れば「すごく変わった」になることがあります。急にピンクになったら、いつもの商品に売り場でたどりつけなくなるかもしれない。変わりすぎてしまいます。それで「白でいこう」と決めました。すごく話し合った記憶があります。判断にあたっては、大阪拠点にいるPRのチームにも入ってもらい、発信する側の視点も加えています。

E.N

PRからは、「『前はこれを使っていたけれど、次はどれを使えばいいの?』というお問い合わせが必ず来るはず」とか、「そもそもお客様が見つけられないリスクをどう考えているのか」とか、お客様目線の質問が多く出ました。そうした意見を聞いて、最終的に「変えない」と判断しています。結果的に、それがとても良かったと思います。あのとき止めてもらえた安心感は、いまも残っています。変えないことの大切さと、変えることのリスク。その見極めが、いちばん難しかったです。

Y.S

いろいろな視点を通して、ようやく決められました。ひとりでやっていた頃には、できなかったことです。

紡ぐ。そして、託す。

発売後の反響は、いかがでしたか。

E.N

発売してからずっと、口コミサイトを追いかけています。うれしいのは、「とろけるのが気持ちいい」という声が多いことです。いちばんこだわった使用感が、きちんとお客様に届いているのだと実感できました。

Y.S

9商品を一斉に発売するのは、会社としても初めてでした。部署を挙げて売っていこうという空気のなかで、発売後も順調に売上が伸びています。

このリニューアルを経て、いま感じていることを教えてください。

Y.S

僕自身が感じたのは、「紡ぐ」ことの難しさです。これまではひとりで、必死につくってきました。これからは、それを引き継いでいく立場になります。自分ではなく、あとから入ってきた人が考えて、形になった商品を見る。あの感動は、初めてのものでした。同時に、僕自身にもっと準備が必要だとも思いました。

準備とは、具体的にどういうことでしょうか。

Y.S

僕が曖昧な引き継ぎをしてしまったせいで、次に入ってくる人がまた違うCLAYGEをつくってしまったら、困るのはお客様です。ですから、「CLAYGEはこうだよ」と渡せる、ルールブックのような仕組みをつくっていきたいと考えています。

E.N

それは、いつか私も「渡す側」になるということですね。今回のリニューアルで受け取ったものが多かったので、次の人にきちんと渡すところまでが自分の仕事だと思っています。

Y.S

そうです。だから、僕の代では終わらせません。

まだ、つくっている途中の会社だから。

最後に、多田に興味を持ってくださった方へメッセージをお願いします。

Y.S

僕はまさか、自分が化粧品の企画をするとは思っていませんでした。営業で入社して、企画はいちばんの苦手分野だと思っていたくらいです。それでも挑戦させてもらえて、なんとかやってこられました。化粧品が好き、ヘアケアが好き、スキンケアが好き。それを形にしたいという思いさえあれば、仕事にできるステージがある会社です。

E.N

立場も年齢も性別も関係なく、平等に意見が言える環境です。ちょっと突拍子もない意見でも「それ、いいね」となります。否定する人がひとりもいないので、のびのび仕事ができます。

Y.S

完成されきった組織に入ると、良くも悪くも、決まった仕組みの中で動くことになります。「これをやりたい」と思って入っても、なかなかできません。多田はまだ、組織として成長の途中です。僕は責任者をさせてもらっていますが、仕組みそのものも、まだつくっている最中です。ですから企画をやりながら「こんなことがやりたい」と手を挙げれば、挑戦できる余地があります。いまのメンバーを見ても、歯車になっている人はひとりもいません。

E.N

いい意味で、まだ組織が小さく、少数精鋭です。ですから一人ひとりに任される裁量が、とても大きい。私自身、入社してすぐにこのリニューアルを任せてもらいました。やる気と情熱があれば、やっていける環境だと思います。

Cross Talk

経営管理部

N.M

経営管理部

N.A

Cross Talk 02

クロストーク2ページへ遷移します。

contents

他ページを見る